ど祭り初参加で加減を知らずに作り上げた怪物。13本の柱が天高くそびえ立つその姿は見るものすべてを恐怖のどん底に陥れた。

 ただ走るだけでその表情を変える工夫は見事としか言いようがなく、地方車賞は間違いなしと思われた。

 ところが地方車賞なんてものは存在せず、その事実に一同男泣き。

 特筆すべきは全長で、4tスーパーロングをさらに60cm超えるスペックを振るに取り込んだボディは、樂猩史上この1台のみである。このインパクトは未だ超えられていない、伝説中の伝説である。

 初のファイナル進出を決めた年の立て役者。漆黒の外壁を紅蓮のちょうちんと大うちわが包むまさにやぐら。

 前年に比べ小粒に評価されるが、テーマである「祭り」を忠実に、そして確実に実現したうえ、メンバー全員の顔を浮かび上がらせたちょうちんは審査員もイチコロであったという。一部の者には人気の地方車である。巨大鳴子をなぜあんなところにつけたんだ?

 満を持しての「地方車賞」受賞マシン。たかだかベニヤでここまでやるか?というほどのすさまじい技術を注ぎ込んだ一台。

 7枚の羽がおりなす変わり絵はまさにイリュージョン。そして3つ目の変化の大布の圧倒的なこと。
 書家、一ノ瀬芳華先生の力添えをも忘れてはならない。文字に魂が宿り、地方車にも命が注ぎ込まれた。とにかく、樂猩の地方車作りの「情熱」と「実力」が証明されたタイトルカーなのである。

 「河川清掃活動で拾い集めたゴミで製作した」異色の一台。流木で木曽三川をかたちどり、やがて柿の実が現れて樂猩のシンボル、柿の木に早変わり。分かりにくかった柿の実はすぐに打ち付けられ固定。いと哀れ。だが今回のウリは別だ。

 「川」というテーマに対し違った切り口で地方車が行く。見栄えを捨て、地域の問題をど祭りで伝えるという新しい試み。

 「激」・「清」・「活」で構成された踊り子にならうなら地方車はさしずめ「濁」。すべて融合し、川の「流」につながる。

2006年と言えば、ニューヒーロー「柿之助」。その柿之助の乗り物シーンを演出した今回の作品は、スピード感に着目し、地方車の上に柿之助の乗り物を設置。ヒーロー定番の風を切って走るその姿を、最高の姿で具現化した。

 ヒーローを先導するそれは、まさに新しい地元文化と演舞スタイルの立役者。

 君は、柿之助とその仲間達の勇姿を見たことがあるか!?

 昔、巣南の町には商店街があった。お店の中から、「いらっしゃい」。懐かしくも、心温まる風景を時代を超え再現。

 今年のテーマは、「さぁさ踊れや、手拍子うって」 誰もが出来る手拍子で、一人でも多くのお客さんに楽しんでもらいたい、一緒に祭りを盛り上げたい。そんな思いから考え出されたのが、地方車の上に客席を設けるという事。

 普段見られない位置から演舞を観覧していただくという新しいアイデアが、より一層お客さんとの距離を縮める。

 文化と、願いが合わさった思考の一品である。

 富有樂猩とWA楽のコラボレーションで生まれた「Mizuho &joy WAnder SHOW」。前半は見るからに「四角」を連想させる姿だが、後半で曲がガラリと変わる瞬間、「円・丸」を想像させるカラフルな水玉模様に早変わり。

 注目すべきは白黒の側面。前後・左右、見る方向を変えると、その姿をも変える不思議な壁にある。不思議さとエンターテイメントを兼ね備えた、WAnder SHOW、最初で最後の一台である。

 田畑に囲まれ暮らす日々、ゆったりと過ぎる時間、動物たちとの共存。終いにはお祭り騒ぎ。「農業×ROCK」。それが「柿ロック」!

 畑の中での、田舎流ライブ風景を地方車に乗せ名古屋のど真ん中で再現。巣南の土と野菜を名古屋に持って行ったぞ!
   その畑に、さしずめ水入れをして下さったのは 「書家、自由人先生」。壁面に、心強い文字が刻まれた。

 バンドグループ《THE☆BEARS》も加わり、樂猩らしい味の出た一台となった。

 我々の地元には『あほろくの川だいこ』という伝説がある。それを忠実に再現したのが、今回の地方車である。激しい川の流れを表した壁面をバックに、川に響き渡る太鼓の音。そびえ立つ三本の水柱は扇風機を使うというアイデア。木曽・揖斐・長良を表している。

川と太鼓の力強さを余すことなく引き立たせる一台となった。ちなみに、裏側には言葉では表現しきれない作品が隠されている。 タイトルは『三本川シスターズ』である・・・。

 伝説の地方車が満を持してその姿を現す。2004年に「地方車賞」を受賞した際に用いた技術を更に改良し、変わり絵は全面仕様にした。今年の作品で主人公とも言える「福嶌才治」の成功までの道のりを表裏の羽と大布の三枚の絵で忠実に再現。

 この技術の再現と改良に携わって下さった全ての方々の「想い」が注ぎ込まれたド迫力の一台である。

 ふるさとが夕焼けに染る頃、どこからか祭囃子が聞こえてきて、胸を躍らせた。そんな経験を誰もが一度はした事があるのではないだろうか? 今回のテーマは「祭り」。見ているだけで祭りへ行きたくなるような壁面は、ただ走るだけでその表情を変えるという、樂猩初代地方車に用いた技術を十年の時を経て再現。
  制作に用いた四枚の絵と文字に込められた「情熱」と「祭り」を感じさせる樂猩ならではの一台に仕上がった。

 お客さんとの距離を縮める地方車。そんなコンセプトから作られたのが、MCが地方車の上からではなく、側面から見えるようにするという手法。真ん中が大きく開いた作りと、左右には瑞穂市指定の花である「あじさい」と、欠かせない「富有柿」。家族の団欒が当たり前だった昭和。家も古臭くし、その頃の庭先を再現した。

 裏一面に広がるのは一本の柿の木から実る富有柿ならぬ、みんなの笑顔。 書家一ノ瀬先生のお力をお借りし、「笑門来柿」・「富有樂猩」の文字を加えて完成。全面を使い今年のテーマを表現した一台である。

 地方車から、夢を追いかける人にエールを届けたい、そんな情熱を込めた一台。昨年同様MCが側面から見える手法を採用。

 書家一ノ瀬先生の手により、演舞中の歌の歌詞を書いて頂いた。それぞれの色で輝き続けるという思いのある虹を描いた。
  「夢をあきらめない」という我々が表現したい思いを届けてくれるメッセージ性の高い一台となった。